今、ここ

6月に平均寿命の発表があった。
男性79.64歳 女性86.31歳だそうである。
いろいろな要素が含まれて今日に至っている。
これはあまりにも有名な話であるが、ある人が太閤秀吉に
「あなたの出世されたコツは何ですか」と尋ねたところ、秀吉は
「足軽の時は足軽の仕事を、侍の時には侍の仕事を、大名になったら
大名の仕事を、ただ一生懸命にやっただけだ」と答えという。
「この秋は 雨か嵐か知らねども 今日の努めの田草とるなり」と
古歌にもあるが、過去のことに思い煩い、未来を憂いて、あるいは
策を労して肝心な”いま何をすべきか”を忘れぬようにしよう。

碧厳集に「日々是好日」という語がある。
禅的な生き方とは「今、ここ」をありのままに、しかも真剣に
生きること。それより他に救われる道はないと云う事である。
「一大事とは今日只今のこと」
過去の経験、地位や肩書、家柄などなど・・ 幻影にとらわれて
いまの自分を見失い、あるいは又「とらぬ狸の皮算用」といった
打算に明け暮れ、見栄をはり、余計な神経をすり減らしている人や
自分の病気、商売、更には我が家の将来を暗い方、悪い方にばかり
考えて「日々好日」どころか、日々憂欝な日暮しをしている人もある。
このような愚かさから一刻も早く脱却して「今、ここの自分」を
一生懸命に生きることによって「岩もあり木の根もあるにさらさらと
だたさらさらと水の流れてる」境地を築きたいものである。
気付けば、79.64歳 86.31歳というプレゼントが待っている。