蛇の喧嘩

小学生の頃、学校の裏庭で遊んでいて、悪い上級生が寄ってきて垣根に縛られた挙句に”ヘビ”を
追っ付けられてから、私はヘビが大嫌いになりました。テレビでも特集なんかやっていると目を塞ぐ
くらいですから。
女房に「もし私が大蛇に絡まれていたら助けてくれる?」とたまに云われると返答に困ります。
 実家のお寺で当時、嘘でもないけど白い大蛇を本堂の裏庭で遭遇しました。子供の目線ですから、
土管位の大きさで、なんと耳が生えていました。すぐさま逃げたんですが。

【蛇信仰】 ところで、ミラーの「カガミ」も蛇の象徴物で殊に珍重されたようです。
卑弥呼が中国から大量の鏡を送られたというのは鏡が重要なもの、すなわち「カガミ」は蛇の目なのです。
 正月に飾る「カガミモチ」がなぜ「カガミ」なのかと疑問に思われたことがおありかと思いますが、
これは蛇がトグロを巻いた形なのです。蛇を祀る神社では蛇がトグロを巻いた姿が納められています。
一番上の橙は頭を表します。歯固めという鏡餅を食べる行事がありますが、昔の日記史料には鏡餅を
家族で見る行事だと書かれています。脱皮をする蛇にあやかって長寿を祈ったのです。
これを桶に入れて飾る地方がありますが、それは蛇を桶に入れて飼う「蛇巫」がかつて存在したことの
名残のようです。
脱皮すなわち再生を繰り返す蛇は永遠を感じさせます。それに対し人間は脱皮することができず、
再生を感じられるものは母親から子供が出てくる出産しかなかったようです。
また、蛇はその形が男根を連想させます。
故に古代の人はこの生物に畏敬の念を持ったと云われています。

さて、ある時へびの頭と尾とがお互いに前に出ようと争っていました。
 尾っぽが云うには、「頭さん、あんたはいつも前にあるがそれは正しい事でないよ。たまにはわたしを
前にしなさいよ」と。 頭が云うには、「わたしはいつも前にあるのはきまった慣わしだ。おまえを前にする
ことなんてできゃしない!」と。
 お互いに争ったけれどやはり頭が前にあるので、尾は怒って木に巻きついて頭が前へ進むことを
許しません。そしてついに頭がひるむ隙に木から離れて前へ進み、火の穴へ落ち、焼け爛れて死んで
しまいました。

この話、ものにはすべて順序があって、異なる動きが備わっているということです。
不平を並べてその順序を乱し、そのためにその各々に与えられている動きを失うとそのすべてが
滅んでしまうということを教えています。
今夏の暑さに感けてそんなこと云ってませんか? ご用心ご用心!