母の他界

先月5日、数え年89歳で母が昇天した。
四苦八苦とは仏教で教えるところだが、特に「老」に深く心を揺さぶられた。

父が交通事故で入院して一時期の保育園運営への心労に萎えていたこと
自律神経失調症という病を40代から付き纏い、必死に闘病していたこと
ちょっと調子がいいと言ってついつい畑仕事に精を出してしまい床に臥せっていたこと
苦痛だった病院通い
父に言われ、本堂裏の位牌堂で必死に坐禅に取り組み、徐々に回復していったこと
年に数回私たちの帰省を心から楽しみにしていたこと
元来、エレベーターや船が持病の精で乗れないこと
青函トンネルが開通して函館にこれたこと
初めての雪景色そして雪かきをしてくれたこと
何といっても私が仕事の折り合いがつかず悩まなければならない事態に陥った時
そっとなにも言わずただいてくれたこと  そこに母が留守を守っていてくれたこと

そしてその時が来た。
私達夫婦の帰りを待ってくれてその8時間後に眼を落した。
「老いる」 世は無常である
人間、衰弱し この身ごと枯れていく・・・・。 苦からの解放だった。 
89年の集大成である。
「昇天した」と冒頭表現したが、病院の霊安室が最上階13階の海辺の見える景色の
いい処であった。
まさしく「天に昇る」が如く、母を送ることができた。
父、兄と3人で枕経が行われた。

戒名 保福庵一苑明孝禅尼 と父、兄の承諾を得て号した。