お父さん、ごめんなさい。

新春を迎え穏やかにお過ごしのことと存じます。
今年も智恩寺HPを宜しく御贔屓にお願い申し上げます。

いまは84歳となったあるお婆ちゃんのお話です。
元気に日々信仰の毎日です。
ご主人のご命日は毎月3日、毎月お宅に伺ってお勤めをされています。
お勤めが終わると必ずコ-ヒ-タイム。 雑談事に華が咲きます。

そんなお婆ちゃん、40代に知人に誘われ新興宗教に入信されました。
いまでは地区の長にまで上り、信者さんを指導する立場にありました。
来る日も来る日も信徒会館に出向き、家を疎かにしていました。
60歳になったある日、そんな様子を見かねたご主人に一喝『お前は俺がなにか云う
たびに屁理屈をいって返す。一度も素直にハイ!と云ったことがない。そんなことなら
俺は明日にでも家を出ていく!男と云うものは女房が口を返すこと(喩え自分に非が
あっても)が一番否なんだ。お前は蛾が強く、自分を磨くことをしていない!なにを
そんなに一生懸命信仰してるんだ、そんなの信仰でもなんでもない!』と云われました。

我に返ったお婆ちゃん、自らのいままでの言動が酷くご主人を傷つけていたことに気づき
、即座にご主人を前にして両手をついて謝ったそうです。
『お父さん、ごめんなさい!二度と口答えしませんし、一生懸命家事にも今以上に専念
しますから勘弁してください』と涙がボロボロと流れ改心したそうです。
次の日からご主人、人が変わったかのように掃除やお婆ちゃんの出来ない身の回りの
世話を進んでやるようになりました。
お婆ちゃん、80歳のときにご主人を87歳で亡くしました。

『生きているときに謝って良かった!出来ればもう少し早く謝りたかった』
『自分が変わらなければ人を教えることなんでできない』
コ-ヒ-を戴きながら私を前にこころからお話してくださいました。

素晴らしい信仰の力・形に感銘を受けました。
これが本当の信仰心ですね。有り難い限りです。