孫の成長に想う、涅槃の道

東京のお寺に勤務している長男夫婦と孫が先月末やってきた。
函館には1年ぶりの帰郷である。
お持て成しにあれやこれやと舞い上がっていた我が夫婦。
自分の子供より可愛いというがそのとおりである。

法句経の中に「親しさより憂いは生じ、親しさより不安は生ぜん。
            親しさを離れし人に憂いなし。いずこにかおそれあらん」とある。
近くにいない孫がLINEを通して体調不備を知らされるとまことに常軌を失ったこころの
動揺を誘うものである。
これが「恩愛」というものか・・・・。
      *恩愛:他人を恵み、かわいがること。情け。
            親子・夫婦などの間の愛情。
いうまでもなく我々は、この世に生ある限り自分自身を含めて肉親間の「恩愛」のきずなを
断ち切ることは、並大抵のことではできるものでない。

お釈迦様のご命日2月15日を涅槃会と呼ぶ。
涅槃会にめぐり会い、生命のはかなさ、恩愛の空しさを感じる月でもある。
生まれてきたからには平等にそのときを迎える。
だからこそ、自他不二平等の世界に目覚め、現世における人間社会のしがらみに
とらわれないこころの安らぎをとり戻すことが仏菩薩さまへの恩返しではなかろうか。