弟は今頃どこにいるんでしょうか

四十九日も過ぎ、今日は初命日。
ご主人を68歳で亡くした奥様、お経が終わると目に涙を溜めていた。
二人の娘と兄夫婦が一緒にお参りした。
初めてお邪魔したお宅でのお参りで、これら担当区域として4年間伺うことになった。

『どうぞ!なんでも聞いてくださいね』
『解らないことはことは解らないといいますから・・』
                          といつもながら冗談で緊張を解す。
そんな中、
お兄さんから『お寺さん!弟は今頃どこにいるんでしょうか? 』と質問された。

まずは亡くなって四十九日を終え今日までの意味と心の置き所を丁寧にお話しした。

「お葬式で引導を渡すということをしましたよね。悲しいんだけれどもう貴方はこの世の
人でありません。早くにこの世とのお別れをしてご先祖さまとして私たちを見守っていて
下さいねとお約束したはずです。
もうすぐ百か日がやってきます。別名「卒哭忌(そっこくき)」 泣くのはそろそろお止め下さい。
私が泣いているということは弟さんも泣いていらっしゃる 笑っているということは弟さんも
笑っていらっしゃる どちらかを選ぶとしたらやはり笑って送りたいものですよね」
さらに話を続けて
「お兄さんのどこに?というところはみなそれぞれに違って想うところです。
弟さんは居ないし見えません。相手が居ると(見えると)どうしても人間、わがままが出ます。
こんなに思っているのになにも答えてくれないだとか生前の行いが悪かったのではないかとか・・。

そこに弟さんが居ようが居まいが、自らが変わることです。
お兄さんのこころの置き場所、拠りどころを作ることです。
そこに落ち着けるいい場所がご先祖の住む場所であることを願いたいものです
また、よく夢を見させるお話を聞きます。
その方への想いの景色です。そこが弟さんのいる場所です」

新年度。そして平成最後の月。新元号「令和」がやってくる年。
「居ますが如く」  弟さん、お兄さんの思っているところに居ますから・・・・。