お持て成しのこころ

老舗旅館のこころは
「しきたりの中でお客様へ充分なお持て成しをする」
ホテルのこころは
「お客様が何を求めているのか、お客様へのあらゆるサ−ビスを追求する」
のだそうです。
ここにこの二者の思い、身の置き方や環境の違い、お持て成しのこころの違いを学ぶことができます。

いま放映されているNHK朝のドラマ『どんど晴れ』でのことです。
欠かさず毎日見させていただいています。
なにかを学べるドラマ。大女将役の草笛さんの存在、女将の所作言動、老舗旅館”加賀美屋”を
舞台に取り巻く家族・・・そして和。
盛岡およびその界隈の原風景・・・・。そして伝説・・・。
日本人のこころを呼び起こしてくれる、そんなドラマです。

凡人は喜怒哀楽に一喜一憂します。仏様に我はなく、好きも嫌いも自分のことは一切何も言いません。
さまざまな相手を思い、相手の喜びをともに喜び、悲しみをともに悲しみ、相手中心の見返りを期待しない
慈悲のこころなので、頑張っても悩み苦しまない。
伝教大師最澄は、「己を忘れて他を利するは慈悲の極みなり」と喝破されました。
”忘己利他=もうこりた”
自分の好き嫌いでなく仏様の好物を持て成すのは我欲を抑えなければできません。
そして我欲を抑えて、自分の好き嫌いでなく仏様やたくさんの人々に喜んでもらう相手の事を考えた
思いやりの持て成しこそ、慈悲の極みではなかろうか。

こころの置き場所でそこが旅館になったりホテルになったりするものです。
もう懲りた?そうおっしゃらずに。そう云わずに・・・ご用心ご用心。