落ち葉

達磨大師をご本尊とする勤務地。
階段を20段ほど登ったところにセメントでできた高さ3mの赤い達磨像が眼下を照らしている。
囲む木々はすでに枯れて冬支度がすすんでいるようだ。
奥にあるお堂への道は枯れ葉が参道を覆っている。
黄褐色の葉っぱが次の役目を待っているかのようで、踏む足音が助長する。

「葉っぱのフレディ」を思い出した。人の一生を考えさせてくれる名作童話である。
出会いがあり、青春がある。仕事(勤め)があり、転機がある。
老いが訪れ、やがて死ぬ。

 葉っぱのフレディはこの春、大きな木の梢に近い 太い枝に生まれた
 フレディの親友はダニエル
 誰よりも大きくて昔からいるような顔をしている
 夏になるとフレディは益々嬉しくなった
 お日さまが早く昇って遅く沈むのでたくさん遊べる
 フレディたちは葉っぱを戦がせて涼しい風を送ってあげた
 10月の終わりのある晩、突然寒さが襲ってきた
 ”霜がきたんだ”とダニエルが言った
 フレディは赤と青と金色の三色に変わった なんと見事な紅葉だろう
 そんなある日、風が別人のように顔を強張らせて葉っぱたちに襲いかかってきた
 ダニエルが”みんな引っ越しをするときがとうとう来たんだ 僕たちは独り残らず
 ここから居なくなるんだ”と言った
 ”引っ越しをするとかここから居なくなるとかいってたけどそれは『死ぬ』ということでしょ?”
 とフレディ
 ”まだ経験したことがないことは、怖いと思うものだ 君は春が夏になるとき怖かったかい?
 緑から紅葉するとき 怖くなかっただろう?死ぬというのも 変わることの一つなんだ
 いつかは死ぬんだ でも『いのち』は永遠に生きているんだよ”とダニエル
 明け方フレディは迎えにきた風にのって枝を離れた
 痛くもなく 怖くもなかった

「諸行無常の流れに逆らわずに自然体に生きよう」と そう落ち葉が教えてくれた。
今年の冬(雪)は早いのだろうか?