個性を殺さず、癖を生かす

餅は餅屋のついたものが一番美味いように、その道のことはその道の専門の人が一番である。
それぞれに自信をもって生きるのがいいようである。
日本天台宗の開祖、伝教大師は
  一隅を照らす 此れ即ち国の宝なり  と喝破した。
それぞれに自分の置かれた立場にあってしっかりと歩む人こそ一隅を照らしている人となるのだ
と説かれている。

先月、友人のお寺が新寺建立のため木材見学をするというので参加した。
福島県にある材木工房であったが、それはそれは沢山の樹齢何百年というヒバ材やヒノキ、ケヤキ材の
大木を視させていただいた。
ふと法隆寺宮大工だった故西岡常一棟梁を思い出した。
師にはいろんな語録がある。
  木を買うのではなく山を買え
  木は生育の方位のままに使え
  堂塔の木組みは寸法で組まず木のクセで組め
  百の工人には百の思いあり ひとつにまとめるのが棟梁のつとめなり
そして、木には二つの命がある 「自然の中で生育している間の樹齢」と「用材として生かされている
間の耐用年数」でこの寿命を全うするだけ生かすのが大工の役目だと・・。

いわゆる「個性を殺さず、癖を生かす。人も木も育て方、生かし方は同じだ」と。
昭和の名工”西岡常一”。見習いそして引き継ぐものは沢山ある。