更衣(衣替え)

折り返し地点に来た今年。如何お過ごしでしょうか。
世間では衣替えの月でもある。
語意を辿ると平安時代に遡るという。(*1)

平成12年の暮に起こった少年犯罪のその少年が
「人間は表面ばかり見せて、裏ではとんでもないことを考えている。
だから、バラバラに壊して・・・人生を終わりにしたい」と犯行に至った。
表(きれい)もあれば裏(きたない)もあることを正直に教え、偏らず
伝える必要がある。
「あんな偉そうなことを言っても、心ではとんでもないことを考えているに
違いない」 少年は段々、そのことばかりを考え抑圧感が高まると爆発
した。自分をそのような形でしか主張できなくなった・・。

衣替えといういい習慣がある。
冬物から夏物へ、夏物から冬物へそれぞれの思いとともに着替えていく。
いわゆる『身だしなみ』。
いつもお付き合いを欠かせない現役お婆ちゃん社長さんに叱咤激励される。
「誰が見ていいるか分からない。服装(衣)はきちんとしておくものだよ。
服装がすべてを物語っているんだからね。きちっとした服装(身だしなみ)から
発するお経はこころに沁みて心地いい。こころから手が合わさる・・・。
形もこころもすべて身だしなみを整えておくべきだよ。
なにも私は高価な服装(衣)を纏えとはいってないんだよ。だらしない妄りだけは
するんじゃないよ。流行りは長持ちしない。疲れます」と。

人が表(格好)ばかり見せていると思う君は、実は自分自身がその表だけにこだわって、
裏(本当の自分)をみせることができなくなっているはず。だから君自身がもっと楽に
本当の自分を見せるとき他人にもそれぞれの本当の自分というものがあると
気づくんじゃなかな。すっかり衣替えしてみたらどうだろうか。

裏を見せ表を見せて散るもみじ葉    良寛

*1平安時代から始った習慣で、当時は中国の風習に倣って4月1日および10月1日に
夏服と冬服を着替えると定め、これを「更衣(こうい)」と呼んだ。しか し、天皇の着替えの
役目を持つ女官の職名も更衣と言い、後に天皇の寝所に奉仕する女官で女御(にょうご)に
次ぐ者を指すようになったので、民間では更衣と は言わず衣替えと言うようになった。