結果にこだわらない。

ある老人が、苗木を植えようとしていた。それを見た若者3人が笑った。
「お爺さん、その年になって苗木を植えるなんて、どうかしてるよ。
一体幾つまで生きるつもりなんだい」と若者の一人がいった。
もう一人も「そんな事したって、木が大きくなり果実を実らせるまでには
あと二百年はかかるだろうに」。三人目の若者も「そんなに先の長いことを
考えてどうするつもりなんだい、お爺さん。自分の目先だってよく見えなくなって
いるというのに。やめたほうがいいよ」といわれた。
それをじっと聞いていた老人は、穏やかな調子で諭した。
「いかにも、この苗木が成長するまでにはとても私は生きていられない。だがな
人は自分の目先のことだけで働くものじゃないんだよ。今していることが、のちに
大きな木陰となり、孫たちを喜ばすこともあるだろう。その楽しみが、私にとって
もう立派な果実なんだよ」

この話をどう思われますか。
現代の事業や仕事はとかく結果を求められがちだが、たとえ日々の仕事がそうで
あっても自分の時間が持てるときくらいは、結果を気にせず今ここでこうしていることが
果実なんだと会得することが必要ではないでしょうか。
さきのボクシングタイトルマッチでも一見、結果オ-ライのような言動が見え隠れしていて
不快な思いをした方やいや試合を重ねるごとに成長していると賛否両論、論戦を戦わせた
方もいらっしゃったでしょう。また油に火を注ぐような過剰なメディアの報道ぶりがより一層
隠れていた心を葛藤させてくれたようです。それらに惑わされている自らも愚かですね。

あるTV番組で「当時を風靡した 時の大横綱 千代の富士と昭和の大横綱 大鵬と
対戦したらとっちが勝つと思いますか」という議論がされていました。それを見ていた大鵬親方
は一言、「対戦しなかったからいいんだよ。(結果の問題でない どこに視点を置くかだ)」と。
最近の発言では「横綱としての資質、自覚、所作、振る舞いという昔からのことわりを今一度
考えて欲しい」と言っています。

めまぐるしく変わる現代、物の考え方が”刹那的(先のことは分からないか今だけの一時が
満たされれば・・)になってしまいがちでありましょう。
元旦に計を立てた方、刹那的になっていないでしょうか? 今月で今年も終わりますが
苗木がまだまだ育っている最中です。結果の積み重ねが果実です。
伝えるこころ大切にしたいものです。
今年一年お疲れさまでした。来年も智恩寺HPを宜しくお願いいたします。
良い年末年始をお迎えください。