飾るのか祀るのか

永代供養をされたあるお檀家さま。
お寺からの案内で位牌ができたので馳せ参じた。
丁重なる説明を受け色々質問する。時至って
「それではうちの位牌の飾ってある場所にお願いします」とお檀家さん。
オウム返しのようにお坊さんから一言。
「飾ってあるんじゃなくて祀ってあるんです」
素直なお檀家さん、「そうか、祀ってあるんだ」と納得したようである。

さっそくまずは辞書を捲ってみた。
飾るとは” 他の物を添えたり、手を加えたりするなどして、美しく見せるようにする。装飾する。
物を、人目につくように工夫して、置き並べる。”
一方祀るとは” 儀式をととのえて神霊をなぐさめ、また、祈願する。
神としてあがめ、一定の場所に安置する。

「内に秘めるもの」と「外に表すもの」 「陰」と「陽」 「表と裏」 「本音と建前」・・・・・・・
両者は大切な作法であり、儀式であり、こころである。
どちらが欠けてもいけない。それが拝む対象であるなしに拘わらず。
たまたま位牌だったから、そのお坊さん力が入ったような気がする。
粗末にしなさんな!永代に供養する御先祖さまだからと。
内に秘めた心のありようと外に対する身だしなみ。
忘れてはならない大切なこと。

さて8月は自坊(住職地)でのお盆に出かける。
千葉に帰る日が近くなってきた。
今年は例年にない猛暑のようである。毎日35℃だと聞いている。
お盆のお檀家廻り(棚経)が不安になってきた。
兎に角、修行・修行・・・・。精霊棚に仏壇に位牌にご先祖様がやってくる。
丁重なるお持て成しを・・。