死なぬ祈祷?

長生きの祈祷を頼みに来た老人と良寛さんの逸話です。
良寛:何歳まで生きたいですかな
老人:百歳くらいまでは・・
良寛:私の御祈祷は大変よく効くので、百と云えば百歳のお終わりには
    必ずあなたの命は亡くなるがそれでもいいなかな
老人:いえ、せめて百五十歳まで・・
良寛:百五十といってもあなたの年からいえはあと七十年。
    その年もあっと云う間に過ぎてしまうだろうが、それでもよいかな
老人:いえ、三百歳までいきたい~。
良寛:よいか、三百歳といっても、その歳になればやはり死ぬ。
    それよりもいっそ、死なぬ祈祷をいたらどうじゃ。

このやり取りの面白さは最初は控えめだった老人が、良寛さんに、
そのときがきたら必ず死ぬと問われて、もっと先までと望むようになった
ことである。
死なぬ祈祷とはどのようなことを云うのか。
「災難に遭う時には災難に遭うがよく候。死ぬ時には死ぬがよき候。
これは災難をのがれるる妙法にて候」
と良寛さんのお馴染の一句である。
いわゆる”死ぬ時には死ぬ、と思い定めて安心することが、実は死なぬ
妙法”ではないだろうか。

きょう彼岸、菩提の種を蒔く日かな(蕪村)
精神修養の一週間、布施(施そう)・持戒(ル-ルを守ろう)・忍辱(耐え忍ぼう)
・精進(一生懸命がんばろう)・禅定(こころ安らかに過ごそう)・智慧(生活に
工夫しよう)を6つの行いをして人間くささを取り戻そう。
それが今月9月、秋のお彼岸である。